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大学入学共通テストの記述式問題

センター試験に代わって2021年1月から大学入学共通テストが行われます。

その中に、記述式問題が加わります。その採点が問題になっています。

 

マークシート式問題の採点は、コンピュータにおまかせなので簡単です。

コンピュータは人間と違って、同じことを何度も繰り返すことが得意ですし、○か×かの判定は得意中の得意、間違えることはありません。コンピュータの性能次第ですが、短時間ですべての採点を終えることができます。

ところが、記述式問題はどうでしょう?採点はコンピュータではできませんので、人間がします。期限がありますので人数が必要です。いくら採点基準があっても、採点基準にない解答が出た場合どうするかで得点にばらつきが出ます。人間が長時間作業すると、間違いが出てくる恐れもあります。

 

マークシート式の問題では測れない能力を記述式問題で測る、それ自体はすごくいいことなのですが、問題はその後です。

試験制度が、1点や2点のわずかな差で受験生にとって有利不利になるというところが問題なのではないでしょうか。

その小さな差で、希望する大学に入れる入れないが決まる、だから採点も細かく慎重にし、しかも結果をできるだけ早く出さなければいけない、自己採点を見て出願するのに、自己採点と実際の点数との差が大きいと意味がない…etc.

 

そろそろ日本も大学のあり方を変え、「入学するのは難しく、卒業するのは簡単」から、「入学するのは易しく、卒業するのは難しい」に移行していく時期なのではと思います。

「合格できるのが定員まで」ではなく、「この基準以上に達していれば合格(入学資格あり)」にすれば、多少の誤差は問題にはならないでしょう。

 

大学側の不安としては、定員よりかなりの大人数が入学してきたらどうしようという問題があるのでしょうが、一斉授業から脱却すれば、融通をきかせるために工夫できることは結構あるのではと思います。

 

 

大学の制度が変われば、高校も変わりますし、就活のあり方も変わってくると思います。そうなれば、小・中学校も変わらざるを得なくなるでしょう。