日本に足りないもの…思春期研究
子どもの夏休みが終わりました。
イレギュラーからレギュラーな生活に。
転校した学校では、1週間早く夏休みが終わりました。
学校に楽しく行けている子どもの親にとっては、ホッとするのでしょう。
学校に行きたくない子どもの親にとっては、子どもとともに緊張の週が始まります。
夏休みの間も、ブログこそ書きませんでしたがいろいろ考えたり調べたりしました。
でも、自分が本当に知りたい情報というのはなかなか探すことができません。
本当はあるのに自分が探せないだけなのか、それとも元々ないのか…?
思春期の子育て情報は意外にもないのです。
意外、ではないのかもしれません。子育てに慣れてきているし、子どもに言葉も通じる。自分が思春期だった頃の記憶もある。なんとかこの(大人にとって)大変な時期をやり過ごせば、やがて終わると思いがち。
これが、悪しき慣習が変わらない元なのかもしれません。
いつの時代も、今時の若いモンは…と言われますが、私自身は若い人たちに大いに期待しているのです。期待しなければ、明るい老後が過ごせませんから(苦笑)。でなくても、若い人たちがこれからの日本の未来を作っていくのですから。
若い人たちが、思春期をより良く過ごしていい大人になれるよう、そこを通り過ぎた大人はもっと「正しく」知恵を働かせるべきです。
希望となる記事を見つけました。
NPO法人オール・アバウト・サイエンスジャパン代表理事の西川伸一さんが2018年3月10日に書かれたYahoo!ニュースです。
Natureという総合学術雑誌とその姉妹紙が2月に特集していたのが、「思春期研究の重要性」。
論文をぜひ読んでみたいのですが、とりあえずここでは西川さんの記事を載せておきます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nishikawashinichi/20180310-00082409/
例えば、米国では、
睡眠と循環の大きな変化→学校の開始時間を遅らせる
自我が芽生え、より良いステータスを求め、尊敬されたいという気持ちが高まる→先生も生徒を一人前の人格として尊敬を持って接するように先生が指導される…
というように、思春期の変化に応じて学校の対応を変えているようです。
また、気になった点を挙げると、
・思春期の変化に大きな個人差がある
・この差を生み出す要因として、子供の置かれた社会経済環境が大きい
・社会経済環境、仲間との交流、そして文化が子供たちの思春期に影響する3大要因
・最終的に思春期に受けた変化は、大人へとそのまま移行するだけでなく、次世代にも拡大する
などと書かれています。
日本では、思春期の変化自体はある程度知られていますが、それを考慮した学校体制になっていないのが現状です。
これはなんとしても悪い流れを食い止め、良い流れに変えて行かなければなりません。
でも、思春期研究はまだ始まったばかりだそうです。
生物学、脳科学、心理学、教育学、社会学など様々な領域が関係する研究になりそうです。
文系・理系両方にまたがっています。
西川さんによれば、「21世紀型の学問領域」です。
「学校へ行く」とはどういうことか、根本的な見直しが急務です。今後の重点テーマになりそうです。